御当地通

GOTOCHITSU

地域活性化につながる人材育成、まちづくり、文化・観光・産業振興などを目的とした、地域検定応援サイトです。

トピックス

*以下の記事は経済月報R&I 2007年9月号よりの抜粋です。
オリジナル(PDF)はこちらよりご覧頂けます。

地域活性化策として全国に広がる「ご当地検定」(3/3)

地域活性化策として全国に広がる「ご当地検定」

(3/3)

池田 晋介

株式会社 親和経済文化研究所

(2)長崎県のご当地検定

次に、長崎県内で実施されているご当地検定についてみてみます。

1.長崎歴史文化観光検定

長崎商工会議所では、長崎市を 中心とした歴史、文化、事物を広 く学び、地元住民の観光に対する意識とホスピタリティーを高める とともに、観光ガイドを育成する ために、「長崎歴史文化観光検定」 を実施しています。

検定実施にあたり公式テキスト ブックが作成されましたが、この 執筆には、歴史や文化等様々な分 野の第一人者およそ40名があたる など、内容の充実に重点が置かれ ました。

また「長崎さるく博’06」の開 催時期にあわせ、観光ボランティ アなどがガイドの参考になるよう に、歴史年表や各分野の概論、設 問を掲載したテキストは平易な表 現にし、詳細な解説書を別冊で設 けるなど、誰もが楽しく理解でき る内容としました。

この検定は、地元の新聞やテレ ビによるPR、20数社の企業から の出資などの支援、協力により、 過去2回の検定受験者は累計約 2,800名を数え、全国の商工会議 所が実施する事業としては、黒字 となっている数少ない検定だとの 事です。これは、多くの企業や人々 がその目的に賛同し、協力が得ら れた結果だと思われます。

なお、08年に実施予定の検定1 級の合格者には、観光ガイドのプ ロとして、有償での活動機会を与 えることを検討しています。

2.佐世保検定、佐世保こども検定

佐世保検定は、佐世保の歴史や 文化についての理解を深めること を目的とした検定で、佐世保青年 会議所の街おこし事業の一環とし て始められました。

この検定は、問題の監修を歴史 家や行政などに協力を仰いでいる 以外は、問題の企画、作成、運営 など、全て会議所の会員だけで 行っており、青年会議所が運営す る検定は全国でも珍しいと言われ ています。

出題分野は歴史、文化、観光・ 自然、軍港、佐世保の現在の姿、 の5つのジャンルで、旧石器時代 といった古代から現代までと、佐 世保市の事情が幅広く網羅された 内容となっています。特に海上自 衛隊や米軍、旧海軍の歴史などに 関する問題などは、佐世保特有の ものとして好評だとのことです。

また、一般向けとは別に、中学 生以下を対象とした「佐世保こど も検定」も同時に実施していてい ます。「佐世保こども検定」では、 問題の出題範囲や問題数に、一般 向けと違いはありませんが、選択 肢の数を減らすことで難易度を下 げ、できるだけ子供たちには100 点が取れるようにすることで、佐 世保について学ぶ喜びを知っても らおうと、特に配慮しています。

佐世保検定実施にあたっては、 無料で事前セミナーを行ったり、 受験料も900円と低くし、受験し やすい環境づくりに努めており、 「佐世保のことを多くの人に知っ てほしい」という思いが感じられ る検定です。

全国で様々な「ご当地検定」が 実施されていますが、それぞれの 検定には、「地域を理解してもら おう」、「地域を盛り上げよう」と いう主催者の熱意や思い入れなど が込められています。

しかし、この検定を継続させ、 地域活性化に繋げていくためには、 如何にその価値を知らしめ、その 活動に地域を巻き込むことができ るかが課題であると思います。

おわりに

ご当地検定は、東京、京都での 実施を機に、全国的に実施される ようになりました。その歴史はま だ浅いものの、それぞれの地域に ついての歴史や文化を知らしめる 良い機会となっているようです。

今後、ご当地検定が観光振興や 地域の活性化の起爆剤となること を期待します。

(池田晋介)

株式会社 親和経済文化研究所

「経済調査活動を通じて地域社会に貢献する」ことを目的に、地域経済・産業分析や地域振興・産業活性化調査などとともに、経営講演会、シンポジウム等を通じ、地元に有意義な情報提供や実効性ある提言を行っている。

http://www.skbk.co.jp/